(文 森富子)
Part 5

東京・椿山荘にて、「緑陰対談」をした瀬戸内寂聴氏と森敦(昭和62年・75歳)。
 この写真は、「読売新聞」(昭和62年7月31日)で、「読売『女性ヒューマン・ドキュメンタリー』大賞 カネボウスペシャル」の応募作品を書くこころ、姿勢などについて対談したときのもの。氏とは、このほか、対談「マンダラの恍惚−仏教と日本文学」(『一即一切 一切即一』)など、語り合う機会が多かった。
 瀬戸内寂聴氏は、この対談をした翌月の月山祭で「生きるよろこび」と題して講演をした。
平成元年6月29日、帝国ホテルでの、高野悦子さんの還暦を祝う会にて。
 @右より高野悦子氏、淀川長治氏、森敦(77歳)、新井満氏。
 A右より高野悦子氏、森敦、娘・富子
 岩波ホールの総支配人・高野悦子氏とは、映画「月山」以来の親しいつきあいで、対談を数多くした。森敦は岩波ホールの「エキプ・ド・シネマ」(映画の仲間)を応援したが、高野悦子氏はじめ岩波ホールのみなさんも「森の花祭り」の会を開いたりして森敦を激励した。
 この帝国ホテルでの会から一か月後の7月29日、森敦は、腹部動脈瘤破裂により急死した。四本の連載を抱え、死の直前まで、小説やエッセイなどの執筆をしていた。
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