106 急逝した森敦さんをしのぶ
   ・・・・ 月 山 祭 ・・・・
出典:村報あさひ 平成元年十月号 平成元年10月1日
 七月の末急逝した作家の森致さん(名誉村民)をしのぶ「月山祭」と、名誉村民第一号の称号伝達式が八月二十六日夜、森敦文庫のある七五三掛の注連寺に約三百人が参加して行われました。
 会場には森さんを敬愛する芥川賞作家・新井満さんや小島信夫さん、勝目梓さん、本県出身の石毛春人さん、それに岩波ホール総支配人・高野悦子さんを始め、九州各県、三重、東京などからも参加しました。
 文学碑前には遺影が飾られ、大滝村長が「村にとっても偉大な先生を亡くしたが、身近に仰ぎ見る月山が先生と思えてならない」と追悼の辞。
 続いて、森さんの弟子でもある新井さんの司会で、レンズ会社時代の同僚や小・中学校の同級生らが次々に思い出を語り、又、森さんとゆかりの作家や編集者たちもスピーチをのべられました。
 新井さんは文学雑誌に掲載する「月山へ還った森さん」と題した追悼文を読み上げ、小説を土台に作曲した組曲「月山」を高らかに歌い上げました。
 森さんの軌跡をたどったビデオ上映のあと、大滝村長から森さんの養女富子さんに、名誉村民称号が伝達。
 その後、注連寺本堂で「森の花見」の宴があり、地酒を酌み交わしながら森さんをしのんでいました。
 八月二十七日の第二部は、山村開発センターに会場を移し、高野悦子さんが「私のシネマライフ」と題して講演。この後、映画「月山」の上映が行われました。
  
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