032 <私の週間カルテ> 朝と昼はミルクセーキ1杯のみ
出典:週刊現代  昭和50年7月3日
 6時半起床。3度の食事時間は7時、12時、10時とキチンときまっていて、絶対にまげない。
 毎日、朝昼は牛乳コッブ2杯に、生卵2個、砂糖少量をまぜたミルクセーキと、たまに果物を食べるだけにしている。入浴は月に2回くらい。
 
 〈朝・昼〉上記の通り。したがって、以下夜食のみ。
〈夜〉ビール1本 日本酒2〜3合 コンブの唐揚げ (ポテトチップ、袋に半分。毎日欠かさない。つまり2日で1袋あける) 牛肉の立田揚げ風(かなり) ポテトサラダ 蜆ミソ汁 おかゆ(軽く2杯)

 〈夜〉ビール1本 ウィスキー水割り4〜5杯 刺身(ハマチ、マグロ、タコ、イカ) 牛肉佃煮 サラダ(ベ一コン、グリーンアスパラ) 焼きナス ご飯(お茶漬け)2杯

 〈夜〉ビール2本 水割り4〜5杯 アスパラ 茹でそら豆 水ギョウザ(1人前) おかゆ(軽く2杯)

 〈夜〉ビール2本 水割り4〜5杯 自家製シュウマイ(挽き肉、エビ、玉ネギ) 野菜サラダ おにぎり2個(ノリ、トロロ、花がつお)

 〈夜〉ビール2本 水割り4〜5杯 焼きワカメ 茹でそら豆 グリーンアスパラ ワカメとキュウリの酢の物 一口ハンバーグ(4〜5個、酢ジョウユをつける) おかゆ2杯

 〈夜〉ビール2本 水割り4〜5杯 山ウドのゴマあえ エビのマヨネーズかけ(中5〜6匹) カツオのたたき グリーンピースご飯2杯

 〈夜〉ビール1本 日本酒2〜3合 冷や奴(花がつおをたくさんかける) オムレツ(豚肉、シイタケ、玉ネギ) サラダ(インゲン、カリフラワー) にぎりずし(外出先からもらってき
た。マグロ、カズノコ、ウニ、ハマチ、白身、キュウリ巻き)
■運動量
昔はよく出かけたが、最近はあまり出ない。終日、鳥の鳴き声のきこえてくる竹ヤブを見ながら、ダルマさんのようにすわって執筆する生活。
■睡眠時間
夜食べおわったら、そのまま寝る。平均7時間。ほかに昼寝、30分。
■嗜好物
タバコ100本(ふかすだけ)。コーヒーは砂糖なしで、起きたとき1杯。
■身長・体重
身長172cm  体重65kg
■長女富子さんのメモ
父は「カップヌードルでもいいよ」といいますが、できるだけのことはと思います。
 
指導 西丸震哉 (農林省食品総合研究所室長)
 キチンとした生活にはちがいない。が、これだけよくない内容が、毎日連続するのでは救われない。その第一の理由は──。
 人間は動物である。不動物ではない。ダルマのように、終日坐していて、別段ふとりもしないのは、体質にもよるだろうが、タンパク質のとりすぎが少しひどいようだ。一日生卵四〜五個に加えて、肉、魚貝類をかなりというのでは、糖尿病の検査を厳重にやらないと、いずれやられる。ヒットラーの朝食に毎朝卵三個がつくという古い話題を思い出した。
また夜食後すぐに寝てわるいとはいわないが、消化物質の動きをゆるめるためには、二〜三時間は起きていたほうがよい。
 海草が好物なのは結構。野菜と煮魚がきらいというのなら発ガン物質生産のおそれはまったくない。ただ、もっと野菜を、ムリしてもたくさん食べてもらいたい。このままではあたら天寿をみずから短縮させる。
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