| 040 海草ばかり食っとる |
| 出典:婦人画報 11月号 昭和50年11月1日 |
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| ぼくは酒は十時から飲むようにしている。それ以前に飲むのは、だらしないと思うようになったんだ。昔は朝から飲んでいたけどね。さかなはほとんど海草類。野菜もあまり食べんから、緑のものは海草だけみたいなもんだ。若布の根っこなんかうまいな。 写真の海草は岩海苔にゴマ油を塗って焼き、塩とゴマをかけて楊子にさしたもの。これは焼たてよりちょっとおいたほうがうまい。それから昆布を切って油でカラ揚げしたもの、銀紙の海草は、春菊か小松菜、なければ大根の葉でもいいが、これを茹でて細かく切る。ふきんで水気を切ってから三十分ほど妙って七味唐がらし、塩、味の素、白ゴマ、海苔をいっしょにした一種のふりかけみたいなもんだ。黄色いのはカボチャを裏ごししてホワイトソースの中にいれて固めたもの。カボチャの西洋風羊かんかな? これは全部娘の富子が考えて作ったんだ。海草類が好きなのも、月山に十年ほどこもっていたせいじゃないかなあ。手を入れた料理はあまり好きじゃない。檀一雄が料理を作ってくれたが、あれだけは食えなかった。ありゃあ、かなわん。(談) |
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