092 紙面の魅力─「私と朝日新聞」
出典:朝日の読者 昭和56年2月
 私はね、戦前、戦中、戦後を通して、それこそ朝日新聞ひと筋できました。別に、ほかの新聞と、あれこれ読みくらべてきたわけでもありませんが、私の気風に合うところがありましてね。つまり、ひとくちにいって、朝日は姿勢が正しいんですね。そして、その姿勢は常に一貫しています。私は「自ら己を持する」という言葉が好きなんですけれども、朝日新聞にはそれがあるんですね。プライドがあって、しかもそれがなまいきでない、こざかしくない、そういう気風がとても好きで、朝日を読み続けているんです。
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