061 今夜からすぐ役立つ 男の料理教室
    「トリとキュウリの中華あえ」
出典:日刊ゲンダイ 昭和56年8月6日
☆味自慢☆「きゅうりの緑色に、トリ肉の白。今日のあえものは見た感じもきれいだし、味もサッパリと夏向きの一品。いや、僕があまり変テコなものばかり作るんで“料理には見栄えも大切よ”って、これは娘が教えてくれた。家内が亡くなってから娘と2人で暮らしていますが、口うるさいのはどっちも同じ。僕は本当はトリってあまり好きじゃないんだけど、“牛肉ばかりじゃ、コレステロールがたまっちゃうでしょ”って……。でも、酒に浸して蒸すと、トリ独特の臭みは消えちゃうから大丈夫。昨日のナスのサラダと同じようによく冷やして、ビール、それもマインブロイでグイとやれば最高でね」(森さん)
☆材料☆ トリの手羽肉1枚に対し、きゅうり2本。ニンニク1片、ショウガ同量、長ネギ少々。調味料は酒、酢、砂糖、しょうゆ、ゴマ油、あたりゴマ(白)各適宜。
☆作り方☆手羽肉の皮と、黄色の脂分を包丁で取り除く。塩を軽くひと振りし、ボウルに入れて酒を大さじ2。
 10分間ほどねかせたのち、蒸し器で強火のまま15分間蒸し、中まで完全に火を通す。
 この間に、きゅうり2本を千切りにし、水にさらしてパリッとさせておく。
 トリに火が通ったら少し冷まし、手でむしって、身をバラバラにほぐす。「好みでいいんでずが、太さは、大体サキイカ3本分くらいが食べやすい」
 別に、ドレッシングを用意。ボウルに、ニンニクとショウガのすりおろし各大さじ1、長ネギの小口切り少々を加え、ゴマ油3に対し酢が1、砂糖、しょうゆ、あたりゴマを加えて中華風の味つけに。深皿にきゅうりの千切りをしき、その上にトリ肉をこんもりと。ドレッシングをかげて冷蔵庫で冷やせば出来上がり。
☆料理のコツ☆ 『きゅうりもトリ肉も淡白な味ですから、ドレッシングはピリッと辛めがおいしい。僕はニンニクをきかせてますが、うんと辛党の人は豆板醤を少し入れたらいいと思う」
☆一口アドバイス☆ 「トリ肉は蒸したらすぐに氷水にとり、一気に冷ましてむしって下さい。ええ、急激に冷ますことで、中のうまみが逃げず、むしったときにバサつかないのでず」(料理研究家酒見フジコさん)
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